2011年06月13日

ホタルについて追記

先日、ホタル観察会の報告をしました。
そこで、余談ですが、昨年私が兵庫県東播磨県民局で水辺地域づくり等県民活動啓発指導員をしているときにホタルについて知りえたことを少し書いておきたいと思います。

ホタル研究、とりわけゲンジボタルの研究の第一人者、龍谷大学教授の遊馬正秀先生がおっしゃるには、一般にはホタル(ゲンジボタル)は水が澄んだきれいな自然の川にいると思われていますが、むしろ人間の生活排水が流れるような、ある意味富栄養化した用水路に多くいるということです。つまり、ホタルは全くの自然というよりは人間の生活とともにあった、ということです。

それが、人間の生活様式(環境)の変化とともに、具体的には生活排水はすべて下水道に流れ、用水路はそのスペースを活用するため蓋をされてしまいホタルはだんだん減っていきました。

ここでもう少し突っ込んで、「生物多様性」(簡単にはいろんな生物のにぎわい)について考えてみますと、国土の狭い日本ですが、日本は生物多様性が豊かな国だといわれています。その大部分が、田んぼやため池、それらをつなぐ用水路、それに里山、つまり人の手が絶えず入り管理・維持されてきた、いわゆる二次的自然にいろんな種の生物がいるということになります。

ホタルだけではなくいろんな生き物は、かつて私たち日本人が生活とともに生み出してきたといえます。自然とともにあった日本人の暮らし。今というこの時代、この時に今一度考えてみるのもいいかもしれません。




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Posted by 矢野町交流広場 at 09:08Comments(0)推進員のつぶやき