2011年10月05日

教順寺と御住職




昨日(4日)、菅谷の松濤山教順寺(浄土真宗大谷派)の住職さんにお話をいろいろ伺いました。

教順寺は、落語のルーツといわれる「節談説教(ふしだんせっきょう)」と関係が深く、先の5月15日に稚児行列や節談説教と落語の共演という記念行事があるということで、朝日新聞に取り上げられましたので御存じの方もおられるでしょう。


朝日新聞の記事
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午前中、お約束の時間に伺うと本堂の戸を開けて、テーブルと椅子を用意してお話を伺う場所を作ってくださっており感激しました。

新聞にも書かれていますが、教順寺は、節談説教者で東海や北陸を中心に布教活動を精力的におこなった田淵静縁(たぶちじょうえん 1871~1923)が第5世住職として務められたお寺です。現住職の清水誠朗師は第8世になります。実は、お話を伺う中で清水住職さんは私の高校の先輩で、共通の知人がいっぱいいたということがわかり、話が盛り上がりました。

田淵静縁は、全国的な布教活動だけでなく、学者でもあって、生涯に20にも及ぶ布教に関する著作があります。その中の12件が国立国会図書館に納められています。そんな研究活動もあって、教順寺には静縁の膨大な蔵書が残されています。清水住職さんは、「これらの蔵書を整理するのが私の役目です」とおっしゃっておられました。

また、住職さんは節談説教を多くの方に知ってもらいたいという思いもあって、御自身も話すことができるように節談説教の研究会に入られて勉強されています。そして、田淵静縁や節談説教という、それこそ地域の宝をもって矢野町の地域づくりに何か貢献できないだろうかと思っておられます。

教順寺は菅谷の山裾のちょっと小高いところに建っています。ここから見える矢野町の田園風景は抜群です。季節のいい時期、本堂の戸を開け放つと眼前の緑の景色、そして肌に心地よい風とその匂いなど、最高のロケーションです。観月会やちょっとしたコンサートなんかいいでしょうね。住職さんは、教順寺をイベントなんかに利用してもらって、地域の方などいっぱい人に来てもらいたいと思っています。

矢野町にはこれまでみてきたように、またそれ以上に自然や先人が残してくれたお宝があります。それらを集合的に、戦略的に活用し、矢野町がイキイキと元気になる地域づくりをみんなで計っていきましょう。


さて、教順寺さんからお知らせです。来月11月13日(日)に催される法要のなかで再び、節談説教を聴くことができます。13:30からだそうです。お越しになる説教者は節談説教で3本の指に入られる方だそうですよ。住職さんご自身も少し話されるそうです。節談説教デビューですね。誰でも来ていただいていいそうなので、ぜひみなさんもお越しください。前回聴くことができなかったので、ぼくも楽しみにしています。




こ  


Posted by 矢野町交流広場 at 17:17Comments(0)お宝発見(人・団体)