2012年03月22日

お寺でサロン-法林寺

報告が遅くなりましたが、去る3月15日に9回目の「矢野町お宝探検サロン(おたたん)」を榊の法林寺で行いました。「お寺でサロン」として4つ目のお寺になります。今回は10名の方が集まってくださいました。


まず、サロンの冒頭にみんなで「正信偈」(正確には正信念仏偈)をあげました。



ぼくは実は正信偈をみんなであげるという、この「声を合わせる」行為が好きです。
内容は正直わかりませんが、ただみんなと一緒に先導者についてうたうと、最初はバラバラでも次第に一つになって一体感が生まれます。この感覚が好きです。

2月の勉強会で「契約講」という近世以前から続く住民自治組織の話をしました。契約講は契約(総会のこと)の最後にみんなで「謡」を歌って閉めます。実際にその場を見せて貰いましたが、先導者のもと謡が一つになる光景はすばらしいものでした。これも上の多人数による正信偈の読経に通じるものがあるように思います。こうして村落共同体は維持されてきたのだとあらためて思いました。


「うちのお寺は「お宝」ってないからなぁ」とおっしゃられる住職さんが、「しいて言うたら、うちは『聞法』が宝かな」といわれました。『聞法』とは、みんなが集まって教えを聞いたり、ああだ、こうだとみんなが話し合うことだそうです。これは素晴らしい答えですね。

今の時代、フェイスブックだとかミクシィなどSNS(ソーシャルネットワークサービス)の仮想空間におけるバーチャルな集まりが可能性を広げますが、逆にそういう時代だからこそ実際顔をつき合わせて話し合うというリアルな集まりがもつ意義はますます重要になってくると思います。課題解決にも原点に立ち返ることが必要でしょう。


住職さんは「お宝」がないと謙遜されましたが、そんなことはない、立派なものを見せていただきましたよ。内陣のこの部分にこんな欄間があるお寺はちょっとないそうです。25の菩薩が彫ってあります。国宝級だそうです。







それから個人的には、外陣正面に昔ながらの蔀戸(雨戸)があって、今も現役で使われているのは貴重だなと思いました。上からバタンと下りてくるんですものね。







サロンの様子


こ  


Posted by 矢野町交流広場 at 12:52Comments(0)おたたん・お寺でサロン