2014年01月24日

地域交通のチーム会議進む-地域交通の方向性

今、矢野町は現在試験的に運行されているデマンドタクシーに代わる地域交通の実現に向けて、昨年4月に矢野町地域交通推進チームを結成し会議を重ねてまいりました。この度、2転3転しながらも矢野町における地域交通の方向性を出すところまで漕ぎつけることができました。

そこで、先日19日の推進チーム会議で、昨年6月地域交通の講演をしていただいた大阪大学大学院の猪井先生をお迎えして、ご意見およびアドバイスをいただくことができました。

まず第一に、地域の人たちが寄り集まりこれまで15回もの話し合いをしてきたことに対して敬意を表してくださいました。そして、推進チームが出した方向性に対しておおむね賛同いただきました。ただ、実現可能な無理のないところから始めた方がよいということでした。

ところで、矢野町は相生駅から播磨科学公園都市へ伸びるいわゆるテクノ線と呼ばれる路線バスの幹線が通っています。テクノ線は約30分に1本あります。それに加えテクノ線を跨いで遠回りして港方面の市街地まで行く準幹線の榊線があります。榊線は平日6便しかありません。つまり、矢野町の交通事情はまったく公共交通がない地域ではなく、その分、原則既存路線を侵すことができないという制約があります。しかし、矢野町は面積的に広く奥の谷あいの集落までは路線バスが通っていない交通空白地も存在します。

そんななか、推進チームが打ち出した方向性(矢野町の交通体系)とは、住民による自主運行バスで30分に一本のテクノ線に集中的に住民を運び、テクノ線を駅止まりではなく港方面までつなげることです。そして自主運行バスはバス停だけでなく、デマンドタクシーの範囲を超えて乗り合いでJAや公民館、郵便局など町内の主要施設にもつなぐようにします。この方向性の味噌は、住民による地域交通の実現と事業者によるテクノ線直通化をセットで考えたところにあります。

なぜ自主運行バスか。地域交通の第一義の目的は交通空白地の足の確保にあります。それに加え、効果として自主運行バスによって住民の助け合い支え合うコミュニティづくりを期待するところがあります。顔なじみの人が運行することにより高かったデマンドタクシーの敷居を少しでも下げることができるのではないか。また、近隣の先進地域では自主運行バスのルート沿線に人が集まるコミュニティカフェができたという事例も聞きます。

ということで、このあとさらに詳細を推進チームで詰め、3月には住民のみなさんに説明ができて、ご意見をうかがう段取りができればと思っています。よろしくお願いいたします。



1/19の推進チーム会議-猪井先生をお迎えして



  
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Posted by 矢野町交流広場 at 14:17Comments(0)地域づくり事業