2019年02月21日

コヤスノキの保全活動

みなさん、西日本の一部の地域にしかなく、兵庫県の指定天然記念物になっているコヤスノキ(子安の木)を知っていますか。

以前、かつてコヤスノキ叢林があった矢野町森の磐座(いわくら)神社を安産信仰の神様として取り上げたことがありました。(http://yanochohiroba.tenkomori.tv/e254240.html

今、その磐座神社のコヤスノキが危機的状況にあります。それで貴重なコヤスノキを守ろうと立ち上がった人たちがいます。兵庫県みどりのヘリテージマネージャーの方々です。2月17日に現状調査をされるということで同行させてもらいました。



ヘリテージマネージャーの方々


今、磐座神社にあるコヤスノキは神社境内にある5本のみとなっています



神社の入り口近いところから、1番目のコヤスノキ


茎が、ケモノ(シカ?)によって皮がはがされています


その隣の2番目のコヤスノキ


こちらもやられています。どうも囲いが必要のようです


その下に種が落ちて小さな葉っぱが出ていました
これを生かすべくブロックで囲んでいます


神社の中に入っていって3番目のコヤスノキ。もう元気がありません


4番目のコヤスノキ。さらに元気がなく


枯れかけのようです


宮を挟んで反対側、座光石の横にある5番目のコヤスノキ


完全に枯れていました


幹にはカビが

このままでは貴重な磐座神社のコヤスノキは絶滅してしまいます。そこで、現在は平成28年より国の森林総合研究所でこの5本のコヤスノキの枝を切ってさし木をし、DNAを残す動きをしています(5番目の木はダメだったようです)。そして、ある程度育てばその一部をまた磐座神社に戻し、かつてのような貴重な姿を取り戻そうとしています。

その前に本当にこの地で育つのか、平成29年より実験的に他地のコヤスノキの苗を植え、生長を確認しています。大丈夫のようですね。順調に育っているようです。










計画では、2020年に森林総研で育った苗木を神社周辺に戻す予定です


  


Posted by 矢野町交流広場 at 17:27Comments(0)お宝発見(遺跡等)