2011年12月05日

◆柿本人麻呂の万葉歌碑

柿本人麻呂の万葉歌碑


   詠黄葉

妻籠矢野神山露霜尓々賓比始散巻惜 (妻籠る矢野の神山露霜ににおひそめたり散らまく惜しも)

朝露尓染始秋山尓鐘礼莫零在渡金  (朝露ににほひそめたる秋山に時雨な降りそあり渡るがね)

 右二首柿本朝臣人麻呂之謌集出



森の「磐座(いわくら)神社」には、上記のような、藤原京時代(7世紀後半)の万葉歌人 柿本人麻呂が詠んだといわれる万葉歌碑が立っています。四国産の青自然石でできたその歌碑は、国宝『西本願寺万葉集』より写字されていて、昭和59年(1984)に相生市教育委員会と相生市文学碑設立協会によって建てられました。

その2首は、題字に「黄葉を詠む」とあるように、「矢野の神山」の黄葉の美しさに思いを寄せた歌です。現地の案内板には、「作者は柿本人麻呂と思われる。石見国と大和の往還の途次、たまたまこの磐座神社境内の黄葉を見聞して、感に耐えずこの歌を詠んだもの」と書かれています。

ただ、正確には「矢野の神山」の矢野がどこかというのは確定していませんが、当然私たちの矢野町も有力な候補地としてあり、その場合、人麻呂が詠んだ黄葉は磐座神社の満山黄葉で、神山とは磐座神社の背後の権現山だとされています。ちなみに、磐座神社の磐座とは、神がいる大きな岩という意味です。(相生市ホームページ参照

では、どれだけ磐座神社の黄葉が美しいか、先日も1枚写真を上げましたが、見てみましょう。


柿本人麻呂の万葉歌碑


柿本人麻呂の万葉歌碑


柿本人麻呂の万葉歌碑


柿本人麻呂の万葉歌碑



う~ん、すばらしい。これを見ると、人麻呂の詠んだ矢野の神山の黄葉とは、きっと磐座神社の黄(紅)葉に違いないと確信しますね(笑)。

ということで、柿本人麻呂の詠んだ万葉歌を歴史的根拠に、矢野町を全国に知ってもらおうと、そして矢野町の活性化につなげようと、全国的規模の短歌大会を継続して矢野町でできないか、検討始めたところです。






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Posted by 矢野町交流広場 at 16:46│Comments(4)お宝発見(遺跡等)
この記事へのコメント
頑張って実現しましょう、短歌大会。
何事も、攻めの姿勢ですね。
Posted by ひろぽん at 2011年12月05日 19:13
私も是非、今度矢野に帰る際に磐座神社に立ち寄ってみたいと思います。
Posted by 山奥のまっちゃん at 2011年12月05日 19:33
ひろぽんさん

そうですね。また、どう攻めるか、相談しましょう。

Posted by 矢野町交流広場 at 2011年12月06日 07:38
山奥のまっちゃんさん

ピークは過ぎたかもしれないけど、ぜひ、寄ってみてください。
神社ならではの静謐として感じは存分に味わえます。

Posted by 矢野町交流広場 at 2011年12月06日 07:42
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