2011年12月19日

科学技術と人間

先日、『天空の城ラピュタ』科学技術について少し触れました。それで関連した文章を思いだしたので少々。

斉藤和義の最新のアルバム『45 STONES』の中に「ウサギとカメ」というナンバーがあります。
そこに

「進化するテクノロジー 上手く乗りこなせない人間」


というフレーズが出てきます。

前に直感的にスクラップしていた2011年10月18日の「天声人語」にも同様なことが書かれています。そこには、80年前発明王のエジソンが亡くなった時に、あるジャーナリストが、

「現代人が周囲で生じる急激な変化を十分に理解するために必要とする英知は、発明それ自体が進歩する速度に比べると、はるかに遅々とした進歩を示すにすぎない」と語り、それについて

「科学・技術の進歩に人間がついて行けない時代への予言である。平たく言えば、作ったけれど使いこなすには至らず、むしろ支配されてしまうような状況だろう」と述べています。

確かに、先の原発事故をみても、誰でもが使いこなせないICT(インフォメーション コミュニケーション テクノロジー)をみても、またこれから飛躍的に伸びるであろうiPSなどの生命科学を考えてみても、なるほどそうだなと思います。

その科学技術(文明)の行き過ぎをセーブするのが哲学・倫理(文化)でしょうが、「文化」が「文明」に追いつかないというのが現状でしょう。世界が科学技術で破滅しないためにもしっかりした哲学を作っていかなければなりません。

同じ「天声人語」にもう一つ気になる箇所がありました。

「統計数理研究所が続けてきた調査では、『科学技術の発達につれて人間らしさは減る』と思う人が08年に56%いた。過去最高で、半世紀ほど前の2倍という」

感覚として、分かりますね。

ということで、何が言いたいかというと、まぎれもないこういう現代にあって、矢野町という成り立ちの歴史、地理的自然環境、今も残る共同体文化、それら地域性を鑑みみれば、自ずと矢野町の進むべき方向性も見えてくるのかなということです。





こ  


Posted by 矢野町交流広場 at 15:24Comments(2)推進員のつぶやき