2013年03月08日

里山フットパス整備構想-ふるさと自立計画から




先日作り上げた「矢野町ふるさと自立計画」。その中で率先して取り組むものとして、すなわちリーディング・プロジェクトとして「“矢野郷土巡り”ウォーキングコース設定と、矢野の歴史・自然等、地域再認識プロジェクト」が上げられました。

それは、上の矢野町のマップを見れば一目瞭然です。矢野町は矢野川やその支流の谷筋に人家が集まり、大部分が山林です。すなわち「里山」です。昭和30年代40年代ぐらいまでは、稲作の燃料や家畜の飼料をここから採取してきました。つまり、里山も生産の場、一部だったのです。地域資源だったわけです。

しかし、時代は変わり動力が家畜から機械へ、燃料が飼料から石油へ、肥料が草から化学肥料へ、いわゆる燃料革命により、里山がかつての里山としての機能は必要なくなりました。その結果、人手が入らなくなり、今や山は荒れ放題で、シカやイノシシの獣害がひどくなってきています。

でも、今でも矢野町の90%以上を占める里山は、地域の自立を考える上でやはり豊富な地域資源と捉えるべきでしょう。少し前の時代、高度成長期からバブル崩壊までは、この里山にゴルフ場建設の話もありました。しかし、今はそんな時代ではありません。

自然を大規模に破壊しないで自然を謙虚に活用し、自然と人間が共存できる。今はそういう時代だと思うのです。そう見たときこの里山のフットパス整備事業はそれにピッタリではないでしょうか。かつて里山は生産の場、生活の場であったわけですから、榊から能下に抜けるルートや釜出から廃村となった黒蔵を通って榊にでるルートなど、すでに人が行き来したルートが里山の中を縦横無尽に走っています。新たにルートを切り開くというのではなく、それを復活させようというわけです。眠っていた90%の地域資源が息を吹き返します。

そうして都市部の健康志向の人たちを矢野町に迎え入れます。そして、彼らが矢野町の地の特産品に触れ気に入り購入し、また古民家レストランやカフェで舌づつみを打ちます。つまり、彼らが地域にお金を落としていきます。これを着地型旅行、着地型観光といいます。

そうすると、空き家を改修した「古民家レストラン」や「古民家カフェ」、「ゲストハウス」など宿泊施設、特産品の販売所等、インフラ整備が必要となってきます。また、整備したフットパスを使って子どもたちの体験学習や自然教育もでき、地域と子どもたちを結びつける一助となります。このように、里山のフットパスやハイキングコースの整備を発端に矢野町のまちづくりが広がっていきます。なんか楽しいですね。ワクワクします。


大きな構想マップを下に載せておきましょう。




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Posted by 矢野町交流広場 at 14:26Comments(2)地域づくり事業