2012年01月11日

◆お寺でサロン-西教寺

昨日(10日)、第7回矢野町お宝探検サロン、略して「おたたん」を榊の西教寺で行いました。今回は11名の方が集まってくださいました。住職の後藤さんは3年前に西教寺に入られた、お若い住職さんです。


お寺でサロン-西教寺


矢野町榊にある西教寺は、浄土真宗お東(大谷派)のお寺です。開基は釈浄智(1512年没)で、赤松円心の三男則祐から数えて8代目にあたるそうです。ですので西教寺は500年を超える歴史があるのですね。

西教寺のお宝として、ご住職から「六道図」の掛け軸8枚を見せていただきました。1804年(弘化4年)にお寺が購入されたものだそうです。それは、日本人の精神性に影響を及ぼしたという源信の『往生要集』(985)をビジュアル化したものだそうです。

六道とは、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という六つの迷界を指していて、そして衆生は六道の間を生まれ変わり死に変わりして迷妄の生を続けます。これを六道輪廻といいます。人間である私たちの寿命が尽きて赴くところは、生前において私たちが為したカルマ(行為)、すなわち善行・悪行によって決まるようです。

ということで、もっとも罪の深い人が行く地獄道の4枚から見させていただきました。

お寺でサロン-西教寺

お寺でサロン-西教寺

お寺でサロン-西教寺


閻魔さまがいますね。閻魔さまから罪状を言い渡され、それに応じていろんな罰を受けます。切り刻まれたり、潰されたりしていますね。右にいくほど赤い火の面積が多くなり、罪が重いほど火による罰が増えます。最後は真っ逆さまに火の中を落ちていきます。非常にリアルな描写でインパクトの強い図です。子どもたちは怖いだろうなー。



お寺でサロン-西教寺


続いて、あとの4枚です。六道のうち天道と修羅道は描かれてないようです。一番左が餓鬼道と畜生道、その隣が人間道です。そして、右の2枚に阿弥陀さんに導かれていく極楽浄土が描かれています。

ここで着目するのは、極楽浄土の図で一番右下の図です(下図拡大)。この図だけ他と違います。雪の中で人間が氷をお湯で溶かしています。つまり、ここは現世の世界だということで、氷は「苦」を表しています。還相により浄土から現世にもどったら、浄土で培った徳で苦を取り除いて下さいという意味が込められているそうです。奥が深いですね。

お寺でサロン-西教寺


この六道図は必見だと思います。住職さんが内容を詳しく説明してくださいました。今回、サロンのために特別に見させていただきましたが、普段は年1回お彼岸のときに公開されているそうです。ありがとうございました。



西教寺のすぐ側にお堂があり、闘い・武道の神様「毘沙門天」が祭られているのも発見でした。
もともとはその毘沙門天が西教寺の本尊だったそうです。
3月に像を西教寺に運ばれて法要が営まれているそうです。今年は3月3日。

榊には立像よりも古い阿弥陀如来坐像もあるそうでうすね。お宝がいっぱい。
矢野は北の地域から発展していったようですね。




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Posted by 矢野町交流広場 at 19:38│Comments(0)おたたん・お寺でサロン
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