2012年08月20日

◆第2回ふるさと自立計画寄合い

8月18日(土)19時より、第2回目の「矢野町ふるさと自立計画」策定のための寄合いを矢野公民館で行いました。
今回は、策定委員他一般の方含め15名の参加で行いました(うち行政3名(県2名・市1名)はオブザーバー)。

前回は、アドバイザーの進行によりそれぞれが考える「まちづくりとは」について語り合いました。一般論としてのまちづくりから、具体に矢野におけるまちづくりまで、それぞれが自分たちの住む「矢野」を何とかしたいという思いを感じ取ることができました。

今回は、「地域が抱える問題点・課題」をみんなで上げてもらいました。複数いろいろ上がりましたが、それでも同じことを指摘する方も多く、それぞれが共通的に問題を認識していることがわかりました。いくつかあげてみますと、

村落構造
・規制があって家が建てられず人が住めない
・高齢者夫婦・独居老人世帯がますます増える
・未婚の中年男性とその親という世帯も多い
・少子高齢化で人口が減少。特に若い人の数が少ない・流出→後継者不足→集落として維持できない。つまるところ5年後10年後には限界集落から廃村という流れ(第2第3の三濃山村、黒蔵村)
・雇用が少ない
・矢野が好き・居りたいという若い人も多い。しかし雇用など生活面から出ていかざるおえないという現状

生活利便性
・食事をするところが少ない
・お店・コンビニがなく不便。ちょっとしたものでも買い物は車で隣のまち
・救急病院が近くにない

農業自然環境
・農業特にコメ作りの将来性→根本的な構造改革の必要性
・シカ・イノシシの獣害がひど過ぎる。作物を作る気になれない
・ヤマヒルが近年多い→シカが連れてくる
・里山が放置されっぱなし

その他
・小学校の跡地利用

結局は、つまるところ村落の維持という問題につながる。
だから何かしないとという思いで「ふるさと自立計画」を作る。

つづいて、矢野や私の集落にはこんないいところがあるというところや事を上げてもらいました。多彩なハイキングルートやホタルのビューポイントなど知らなかったことがいっぱいでてきました。あらためて矢野という地域は、歴史・自然・人という3つの地域資源(お宝)が豊富だということを認識しました。これをうまく使って事業化し人を呼びたい。

ここで少しお話を。
確かに今のままでは矢野は、働き口がなくてコンビニもなくて生活に不便。シカが出放題、山が放置。農業で生計が立たない、学校がない、こんなところに誰が住みたいか。だからこそ、それを少しでも改善することを事業としてやることが大事だと思います。それの出だしが「ふるさと自立計画」の策定です。事業としてやることによって、わずかでも雇用を生み出す。

こんな地道な地域の行動が、地域の元気、地域の活性化につながっていく。それを外部に発信していく。矢野の魅力を外部に伝える。受け入れの体制も整備もちゃんとやる。そうすれば矢野はまだまだやれる。そんな地域自身が頑張っている姿を外部の人に出ていかざるおえなかった若い人に見てもらう。若い人は必ず戻ってくる。なぜならふるさと矢野が好きなのだから。そう信念をもってやることが大事だと思います。

そう考えるようになったのも、先月、県の地域づくりの研修で淡路市の生田村へ行ったことがきっかけです。生田村は中山間地の棚田が美しい村です。全校生徒が10人ほどになって2年前に小学校が閉校となりました。現時点で限界集落に突入しているといっても過言ではありません。そこが蕎麦を栽培しその蕎麦粉から手打ちそばを県民交流広場事業で作った蕎麦処で出すようになりました。それがニュースで広まりお客さんが京阪神からも来るようになって、日に平均50人ほど来客があるそうです。これこそ事業化です。

今は、それを核に、行政と大学と協働して村の回遊ルートを整備したり水車を復活させたり、カフェサロンを作ったり、地域の活性化、まちづくりにまい進しています。そこで、僕は聞きました。そんなことして限界集落で村に後継者がいないのに意味あるんですか。そしたら中心になられている方は、こう答えられました。

今住んでいる者が頑張っている姿を見せたいんや。そうして事業化して少しでも働くところができて光が見えたら戻ってこれるやろ。みんなが好きで出ていったんと違う。そしたら、次にまた彼らががんばってくれる。

地域づくりには、最初からあきらめではなく、そういう強い信念が必要なんだなと思いました。何も始めなければ変りません。この地域づくりのバトンを渡していくんだなと感じました。

矢野もようやく動き出しました。
次回は、9/17(月祝)19時から中野の「才元の里ふるさと交流館」で行います。
どなたでもご参加ください。


第2回ふるさと自立計画寄合い




タグ :自立計画」

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Posted by 矢野町交流広場 at 18:32│Comments(0)地域づくり事業
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