2014年08月11日

◆古民家再生にがんばる人

古民家再生にがんばる人
築100年以上の古民家

古民家再生にがんばる人
縁側

古民家再生にがんばる人
縁側からみる穏やかな釜出の農村風景


釜出に古民家を購入されて一人で再生されている方がおられると聞いたので、お話を伺いにお邪魔しました。高砂から来られている松本さんです。

松本さんは、田舎の古民家にあこがれて、自宅から1時間ぐらいのところでと、約10年前に不動産屋をとおして釜出の古民家を見つけ購入されました。築100年ぐらいでしょうか。6年ぐらい前から週末に釜出に来られて、一人でこつこつと片付けをし、改修を続けられています。そうやって自分でされるのが好きなようですね。

ほんとにすごいんですよ。大工さんでも専門の方でもないのに薪ストーブを設置し、木のお風呂やトイレ、そしていい雰囲気のいろりまでご自身で作られたそうです。

松本さんは、「ここはええとこやなぁ」と言われます。
「最近、ツバメが群れをなしているのを見かけるようになったから、そろそろ帰っていくで」と教えてくださいました。移り変わる里山の景色。毎日が新しい発見だとおっしゃいます。そして、縁側からこの美しい風景を眺めながら、美味しいコーヒーを飲むのは、最高の贅沢だと。いいですねぇ。


古民家再生にがんばる人
薪ストーブがありました

古民家再生にがんばる人


古民家再生にがんばる人
木のお風呂、手作り

古民家再生にがんばる人
水洗トイレも完備

古民家再生にがんばる人
いろり。ここで鍋をつっつきたい

古民家再生にがんばる人


古民家再生にがんばる人
美味しいコーヒーをいただきながら、話が弾みます

古民家再生にがんばる人
紹介していただいた松尾さん(左)と山本さん。長時間、ありがとうございました



先日、映画作家の大林宣彦監督がこんなことを言っていました。

「今僕らがここに在るのはふるさとがあったから。その場所を守ってきた人々の人情に包まれています。観客が美しい風景だと感じてくれるのは、人々が知恵を使って賢く生きてきたからでしょう。風景の後ろに心が見えるから感動してもらえるんじゃないか」(2014.8.9 朝日新聞)

「風景の後ろに心が見える」。釜出の農村風景も単なる自然風景ではなく、何代もの先人が手をかけてきた風景、先人たちの心がそこにあるからこそいとおしく思い、感動するのでしょう。古民家もそうです。やっぱりこの風景を今度は現代人が知恵を使って賢く守っていきたいものです。

そして、ちょうど昨日、読み始めた内田樹氏の本に

「美しく豊かな自然資源や、受け継がれてきた生活の知恵や伝統文化、日本人の心性に深く根付いた宗教性や感受性などの『見えざる資産』の多くは、一度失われてしまったら、再生することが困難なものです。目先の銭金やイデオロギー的な思い込みと引き替えに、この列島の住民たちが千年以上かけて丁寧に作り上げてきた、これらの『見えざる資産』が破壊されてゆくことを、ぼくは深く惜しむのです」(内田樹、『街場の共同体論』、p.3、2014)

と、ありました。農村風景や古民家もまたこの「見えざる資産」なのだと思いました。



タグ :古民家再生

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この記事へのコメント
懐かしい顔

懐かしい家

ああ、自分はここで育ててもらったんだなあという感慨が胸に迫ります

古民家再生プロジェクト、必ず完遂させます
Posted by ひろぽん at 2014年10月02日 11:06
ひろぽんさん

先日、専門家に調査をしていただきました。
これより「釜出古民家再生プロジェクト」が始動しました。
ひろぽんさん、よろしくお願いします。
日程を調整して集まりましょう!
また連絡します。

Posted by 矢野町交流広場 at 2014年10月03日 00:41
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